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YDSC『ノーマライゼーション』

ニィリエは知的障がいには3つの困難があるとノーマライゼーションの原理の中でいっている。

1つ目は他の人を適切に理解する困難さである。障がいによって他人を理解するのに困難を感じる障がい者は多々いる。どのような場合かというと、例えば学校で教師や友達に言われたことが理解できなかったり、新しい環境になれなかったりした場合に混乱して叫んだり泣いたりして異常行動を起こしてしまうことがある。これは、障がいにより相手を理解する力がやや低いために起こる。しかしこの場合、問題なのは障がい者が異常行動を起こしてしまうことではなく、それに対する周りの理解力の欠如である。障がい者が混乱してしまうのは、整った環境がないためでもあるのに、障がい者の異常行動にしか目をむけない健常者は多い。そして、その理解の欠如から叫んでいる姿などみて「障がい者は怖い」というイメージを持ってしまい、それが差別や偏見につながってしまうこ とが多いということは否めない。従ってこのように、他人を適切に理解することに困難を感じる障がい者の発達を支援する人たちは教育学的さらに心理学的にも非常に優れており、 敏感に察知される能力が要求されるとニィリエはいう。

2つ目は、周辺社会を適切に理解する困難さである。ほとんどの障がい者は昔から施設の中または家庭の中だけで育ってきた。いまは昔に比べ、社会の中で生活している人は増えたが、それでもまだ多くの障がい者は身を潜めながら暮らしている。それによって、外の世界に入ることもほとんどなかったため、社会のルールやしき たりを知らない人が多い。そのように、社会に一度も出てなかった人がいざ社会に出ようとしてもなかなかうまく行かず、その困難さゆえにまた混乱してしまい、最後には社会に順応できない自分を責め、無力だと感じ障がいがどんどん強調されていってしまうこともある。このような負の連鎖を避けるためにも、障がい者も幼い頃から学校や地域のなかで社会の中での経験を増やしていき、活動範囲を徐々に拡大していくことが大切である。

3つ目は、自分を理解することの困難さである。障がい者は、社会の中で健常者に理解されずに差別や偏見を受け、自分は何もできないという様に悲観的になったり、障がいがあるから仕方のないことだとあきらめてしまったりする。このように障がい者は、自己防衛的になったり悲しみのあまり引きこもってしまったりするような状態に陥りやすい。そのような中で、自分をしっかり理解し相手に自己を主張するというのは難しいことである。

以上述べた、3つの困難さは負担とも言える。しかしすべて障がいがある故に起こっているものではない。例えば、障がいがあって理解する能力が少し足りない人にわかりやすい手段、方法で伝えたり、わからなかった場合もあきらめずに気長に支援したりすることで障がい者もパニックになることなく落ち着いていられるだろう。そして、その積み重ねで障がい者も徐々に自分に自信を持ち始め、主張することもできるかもしれない。障がい者へのケア計画を作成し実施するにあたっては、彼らとの共同活動、さらに全ての作業段階において、これら3つの困難さのもつ意味と、これらの困難さが課す要求事項を十分に考慮し尊敬をもって接しなければならない。

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P.S いちご狩りに行ってきた生徒から貰ったイチゴをほおばりながら、ノーマライゼーションを考えてみた。生活から差別やソーシャルインクルージョンを考える基礎になるといいなと感じる。明日は朝から保護者が面談で3件来室する。事前のアセスメントで予測している問題だけにじっくりと話を聞きたい。あっという間に月曜日だ。金曜終えて週末を満喫する予定(^_-)-☆